夏と冬では皮膚の状態は違うの?

2008-08-26

皮膚のバリアが弱まり、細菌が繁殖しやすい状態



冬場は気温が低く、空気が乾燥して寒風などにさらされるため、皮膚の働きが弱くなります。
その結果、脂腺や汗腺の働きが低下するために乾燥してカサつきやかゆみが生じたり、あかぎれなどが起こりやすくなります。


一方、夏場の皮膚は高温多湿の環境によって、細菌やカビが繁殖しやすく、とびひや水虫など、皮膚の感染症が起こりやすくなります。夏は多量に汗をかくため、皮脂膜が流れ落ちて皮膚バリアが弱まり、細菌の繁殖を招くこともあります。汗が皮膚を刺激して炎症を起こし、あせもやアトピー性皮膚炎が悪化するケースもあります。また、強い紫外線に当たると日焼けに加え、皮膚の抵抗力が低下してさまざまな皮膚トラブルの原因になります。

夏起こりやすい皮膚のトラブルは?
細菌感染による炎症や湿疹などが多く発症
夏場に繁殖しやすい細菌や真菌(カビの一種)による感染症には、とびひやおでき、癜風、水虫などがあげられます。
脂漏性皮膚炎は通年で起こる病気ですが、夏場は真菌が原因で発症しやすくなります。汗や脂が原因で起こるあせもも夏場に多い病気です。アトピー性皮膚炎やニキビも夏に症状が悪化しやすいので注意が必要です。
また、海や山でのアウトドアの際に起こることが多い皮膚トラブルとしては、日焼けや虫さされ、植物によるかぶれなどがあります。
[かぶれ]

「接触性皮膚炎」のこと。金属や化粧品などのアレルギーによって起こることもあるが、夏はうるしなど植物にかぶれる機会が増える。
[とびひ]
「伝染性膿痂疹」のこと。子どもに多く、黄色ブドウ球菌に感染して湿疹ができる。水ぶくれをかきこわすと湿疹は全身に広がる。
[おでき]

「毛のう炎」のこと。黄色ブドウ球菌が大人の皮膚に感染すると、とびひではなくおできになる。痛みを伴う。汗をかくとできやすい。
[あせも]
汗をたくさんかいたために汗腺が詰まり、赤くただれたりかゆみを伴う。黄色ブドウ球菌が汗口より侵入しエクリン汗腺が化膿性炎症を起こした場合、化膿性汗腺炎または多発性汗腺膿傷といいます。



[ニキビ]
皮脂の分泌が盛んな状態で毛穴が詰まり、雑菌が炎症を起こす。汗によって化膿するケースも。不規則な生活や食べ物も影響。
[脂漏性皮膚炎]
細菌感染や皮脂分泌異常などが原因でできる湿疹や皮膚炎。皮脂が多い頭、鼻のまわり、胸などに赤い斑ができ、かゆみを伴う。
[癜風]
真菌(カビ)の一種、癜風菌による感染症。白または茶色の斑点が胸や背中など脂の多い部分に出る。汗により菌が繁殖しやすい。
[アトピー性皮膚炎]
アレルギー体質によって皮膚に湿疹が生じ、かゆみや赤斑が起こる病気。汗や強い紫外線の刺激によって夏場、悪化しやすい。
[日焼け]
強い紫外線によって皮膚が炎症を起こし、ほてってピリピリ痛む、水ぶくれができるなどやけど状態に。皮膚の老化を引き起こす。
[虫さされ]
蚊やハチ、アブ、毒蛾、毛虫などに刺されて炎症が起こった状態。症状はかゆみや腫れ、痛みなど。ショック症状を起こすことも。

かぶれや湿疹が起こったらどうしたらよいの?
原因物質を取り除くための水洗いや清潔が第一
植物にかぶれた場合は、まず水でよく洗い流してからかゆみ止めの抗ヒスタミン剤の軟膏を塗ります。患部を保冷剤などで冷やしてもかゆみが治まります。そのまま様子をみて、悪化したり何日も治らない場合は皮膚科を受診しましょう。
脂漏性皮膚炎、あせも、アトピー性皮膚炎などは、皮膚を清潔に保つことが大事なので、汗をかいたら早めにシャワーを浴びて、下着や衣類はこまめに着替えます。日ごろから栄養バランスのよい食事を摂って皮膚の抵抗力をつけることも効果的です。
アレルギー性のかぶれや皮膚炎は原因物質を避けることが一番です。素人判断で処置すると悪化することも多いので、皮膚科を受診して原因物質をきちんと調べてもらいます。